岩崎夏海著 ダイヤモンド社 1680円

前回少しお話した本書を取り上げました。当事務所のお客様でも読まれているところがぼちぼちあり、この記事で復習にもなり、また、読まれていない方にも役にたつと思うからです。本書の中で取り上げてられているマネジメントを抜き出してみました。

★あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するには、

「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。(24頁)

★企業の目的と使命を定義するとき、出発点はひとつしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される。(35頁)

★したがって「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いである。(36頁)

(つまり、「事業は何か」)がとても大切な質問で、それに答えるには顧客は誰かという問いに答えることが必要だということです)

★企業の目的は顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能をもつ。マーケティングとイノベーションである。(58頁)(顧客の創造というのは、既存客、新規客に会社の製品、サービスを買っていただくことです)

★「われわれは何を売りたいか」ではなく「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品にできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。(59頁)

★焦点は、仕事に合わなければならない。仕事の組み立てによって成果があげられるかどうかが決まるのだ。(89頁)(ドラッカーは、仕事の組み立てということをとても大切にします。それによって、生産性や、社員のやる気が決まるのだといいます)

★仕事を生産的にするためには

①分析:仕事に必要な作業、つまり仕事の流れをよくし、仕事の要求を満たすために必要な作業を知らなければならない

②統合:各作業は生産プロセスに統合されなければならない

③コントロール:指示、品質と量、標準、例外をコントロールする仕組みをプロセスに組み込む

④ツール:適切なツールを供給する

(仕事の分析をして、生産性をあげることで、社員の仕事ぶりが良くなるのです。ドラッカーは、このちょっと後で、「仕事を生産的にするために最も大切な問いは、成果は何かだ」と言っています)

★労働者が成果を達成できるようにするには、彼が、まず自分の作業に対して責任をとれなければならない。そのためには、①生産的な仕事、②フィードバック情報、③継続学習が不可欠である。(90頁)(社員が積極的に仕事をしていくためには、仕事が生産的であること、仕事の成果をフィードバックすること、学習することが大切です)

★人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。真摯さである。(17頁)(いくら賢くても、裏表のある人をつかってはいけません。まじめが第一です)

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