倉持淳子著   すばる舎リンケージ 1,620円  205頁

著者は「ぐるなび」という会社で営業としてとびぬけた成績をあげた人です。ぐるなびの営業は、飲食店に飛び込みして顧客を獲得するというスタイルの営業で、包丁を突きつけられたり、名刺を投げ返されたりするのは日常茶飯事だったのだそうです。そこで素晴らしい営業成績を残すコツはなんだったのでしょうか?

まず一番は、目標設定だといいます。以下本の内容をかいつまんで紹介します。

目標設定の重要性、ぐるなびの研修から

ハーバード大学MBAは、“卒業生が明確な目標と具体的な計画を紙に書き留めているかどうか”についてアンケート調査を実施した。

卒業時

・グループA、3%:明確な目標と具体的な計画を設定し、紙に書き残していた

・グループB、13%:目標は設定したが、特に紙などには書き留めていない

・グループC、84%:特に明確な目標は設定していない

10年後

Bは、Cの2倍の収入を得ていた。Aは、残り97%の10倍の収入を得ていた。

著者は、この研修で、成果と目標が連動していること、目標設定の大切さを知った。

目標を設定すれば、それを達成することが重要であるが、達成できるかどうかは、設定の方法によって変わる。SMARTの法則に従って設定すればよいのだ。

SMARTの法則

S:Specific、具体的に

M:Measurable、測定できるように

A:Achievable、達成可能であること

R:Result-Based、結果重視であること

T:Time-line、期限が決められていること

R:SMARTで最初に設定するのはRだ。Rには、理想・夢・ビジョン・意義・目的などということばから連想されるものが入る。目標をなぜ達成すべきなのかの理由にあたるもの。

S:目標は具体的でないといけない。具体的というのは、5W2Hが押さえられていることだ。誰が(WHO)、なぜ(WHY)、どこで(WHERE)、いつ(WHEN)、どんな成果(WHAT)、どのように(HOW)というのがその内容だ。

M:必要な要素を数値で示す。顧客の新規獲得が目標であれば、獲得件数を明確にする。目標達成に必要な行動の量を計測可能にする。営業マンであれば、獲得件数の他に、アポイント件数、アプローチ件数が必須である。

A:数値、工程などをチェックし、達成可能であることを確認する。高すぎる目標も低すぎる目標もよくない。手が届くか届かないかのぎりぎりのラインがよい。

T:目標には期限が必要不可欠。最終目標達成の期日はもちろん、そこにいたる経過についても期限を設定する。また、目標の達成度合いをチェックする振り返りについても、いつするのかを決めておく。

活用している営業目標達成シートには次の項目がある。「1か月の営業目標」、「この目標をクリアすることで人生にどんなプラスがあるか」、「先日のアプローチ件数」、「そこからのアポ獲得件数」、「先日のアポ件数」、「そこからの獲得件数」、「今月のアプローチ件数」、「今月のアポ件数」、「現状見込」、「これができたらどんなご褒美を自分にあげる」

以上紹介しましたが、すぐ使えそうですね。

 

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