西成活裕著 あさ出版 207頁 1470円
著者は長年、さまざまな分野の人と仕事をしているうちに、成功する人には共通点があることに気がつきました。それが思考体力です。思考体力とは考え続ける力です。なぜ、考え続けることが成功に結びつくのか。それは、どんな困難でも、あきらめず考え続ければ乗り越えられるからです。しかし、考え続けることはむずかしい。考え続けるためには、自己駆動力、多段思考力、疑い力、大局力。場合分け力、ジャンプ力の6つの力を鍛えればよいのです。以下6つの力について本から抜き出してみます。
自己駆動力:自らの意思で決めて動く力
自分の目標を作る、大きな目標を立てたら、その大きな目標を実現するための小さな目標をいっぱいたてて、それをひとつずつクリアしていく。
子どもだと、「将来はノーベル賞を取る」とう目標を立てたら、そのためには「明日のテストで50点取ろう」と小さな目標をたてる
多段思考力:最初の考えでやめてしまわないで、もう一段先と考え続ける力
いったん回答が出てきてもそれに満足しないでさらに考え続けること。
疑い力:何か情報を得たり、自分で答えを導いたりしたときに本当に正しいのかといったん立ち止まって考える力
大局力:全体を見渡す力
大局力のひとつに先読みがある。サキヨミ力をつけるには、サキヨミできる人をみつけたら、1週間くらい追いかける。サキヨミできない人は、改札の手前であわてて定期やカードを出す人、車が止まってから降りる用意をする人、レジで金額が出てから財布を出す人、こういう人はサキヨミができていない。仕事で先を読むためには、日ごろから身近なところから直すことが必要。
場合分け力:選択肢を選び出して、その中から適当なものを選ぶ力
1.できるだけたくさん選択肢を列挙する
2.各選択肢について予測を立ててみる
3.それぞれのメリット・デメリットを書き出す
まず、選択肢をたくさん出す方法。たとえば、広告代理店が広告案を3つ持ってきたとする。そこでその中から選ぶのではなく、もっと何かないかと考える。関西方面に営業をかけるという案がある場合には、関西とはどこなのか定義をはっきりさせる。そうすると関西のなかでも大阪、京都、奈良になるかもしれない。
(何かひとつ方法を考え出すと、すぐにこれしかないという人がいます。いくら少なくとも3つくらいは選択肢を考えましょう)
ジャンプ力:
思考が行き詰ったときには、ジャンプ力が必要だ。ジャンプ力のひとつはひらめきだ。
ひらめきを生む方法:まず、答えを見つけようと必死になる。「答えはなんだろう」とまるで脳の中の圧力を高めるような感じで、 粘って粘って数日間考え続けると、やがて頭が疲れてくる。今度は頭の緊張を解く。そうするとひらめきが生まれるのだ。つまり、ひらめきは、自然に降りてくるのではなく、その前に努力が必要なのだ。
以上いかがでしたか?要するにしっかり考えると必ずいい方法が見つかるというものです。この6つの力、自分のものとして使ってみようと思います。