ロバート・C・ポーゼン著 早川書房 1890円 341頁

著者は、ハーバード・ビジネススクールで教鞭をとりつつ
世界的な資産運用会社の会長を務め、企業数社の取締役を務めつつ
5年で新聞や雑誌の記事およそ100本と3冊の本を執筆し
さらに、家族や友人たちとの時間もしっかりつくるという効率の達人です。

この本でびっくりさせられるのは、著者の一日のスケジュールです。
なんと、8時45分に始まって、午後7時には家に帰っています。

睡眠時間は、なんと一日8時間。ほんとにいろんなことをこなしている人が
なんでこんなゆったりしたスケジュールなんだろう、と思いました。
やはり、効率がとてもいいのでしょう。

本書は、いちばん大切な三つの考え方を題材にしてスタートします。
効率を高めるための「いちばん大切な三つの考え方」
さてなんでしょうか。

それでは、以下に本書から大切なところを選んでご紹介いたします。

いちばん大切な三つの考え方は
「目標を明確に表し、優先順位をつける」
「最終的な結果に目を向ける」
「雑事に手間をかけない」だ。


1. 目標を明確に表し、優先順位をつけるエグゼクティブはみな
次から次に会議や危機対応に追われ、なぜそんなに忙しいのかを
深く考えてみる暇もない。そうした人たちの多くは、
「何かをしている」ことに満足している。

まず、目標をはっきりさせなければ、何をしたらよいのかもわからないし
効率という問題も出てこない。
目標を、短時間に達成することが効率だからだ。

だから、まず、目標を明確にする。
次に優先順位を決める。

これが最も大切なことだ。
(1)事業のために目標としたいことがらを全部書き出す
(2)書き出したことを長期、年間の中期、週間の短期に分類する
(3)中期目標と短期目標を重要性の順に並べる。
2.結果に目を向ける
成功した結果がどのようなものになるかを明らかにすることが大切だ。
すべてのプロセスが、そこに向かうものとして
適切なものであるかどうかをチェックする。
3.雑事に手間をかけない

(1)大切なメールにはその場で返信する。
(2)ながら仕事をする。ただし、顧客の前ではしてはならない。
(3)すべての仕事を完ぺきにはできないことを受け入れる。
(4)細かいことを部下に指示しない(マイクロマネジメントしない)
失敗の確率が高まることを甘受する。
澤根コメント:効率の本の書き出しが、目標です。
ちょっと意外な感じがしますが、考えてみれば当たり前です。
ひとつひとつの仕事が効率よくできても、その仕事の結果がどうなるのか
その仕事はなんのためにやっているのか、つまりその仕事が
目標達成のために役立っていなければ、いくら効率がよくても
仕事の役には立たないわけです。

仕事が忙しいことに、「何かをしている」ことに
満足していては、いけないのですね。

会社の目標を再度チェックしましょう。
長期、中期、短期です。まだなければ作ってみましょう。

お手伝いします。

 

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