バイクが売れる

画像はUPQ公式サイトより引用

UPQという会社があります。2015年に中澤優子さんという30歳くらいの方が創業したほぼ1人の家電メーカーです。これまでスマートフォンやカメラ、弁当箱などをつくってきました。そして、2016年に電動バイクを発売、いきなり予約が殺到しました。運輸局の人は「バイクは1000台売れればヒット」「御社のバイクは100台か200台」と言っていたのですが、このBIKE me01は予約開始初日に100台以上の注文が殺到。その後も順調に売り上げを伸ばしています。

とても面白いので、以下、「ITmedia ビジネスオンライン」から抜粋します。
「BIKE me01」はUPQが発売した電動ミニバイクで、原付免許で公道を走行できます。「折り畳める」ので、部屋の片隅に置いておけ、クルマのトランクなどに収納することもできます。カギを持った状態でバイクに近づくとロックが解除され、カギを持ったままバイクから離れると自動的にロックされます。1回の充電で35キロメートルほど走行することができ、価格は12万7000円(税別)。

なぜこのバイクは消費者の心をつかんだのか

「モノが売れない」と言われている中で、なぜこのバイクは消費者の心をつかんだのか。以下、中澤さんの発言>「原付をつくりたいなあ」「便利な乗り物をつくりたいなあ」という思いはなかった。「面白い、乗りたいな」と感じられるような公道を走れる電気の乗り物をつくりたかった。

原付のバイクはどうか?原付のバイクに必要なものはなにか調べると、シートがなければいけない、ミラーがなければいけない、ウインカーは何センチ離れていなければいけない、といった具合にいろいろな条件がある。その条件をきちんと守れば、従来の原付の形でなくてもいいことが分かった。

私は、原付に乗ったことがない、所有したこともない、そもそも興味もない。そんな私のような人でも「乗りたいな」と感じられるようなモノをつくることにした。
バイクに興味がない人の琴線に触れるようなモノをつくる。

「え、バイク? 掃除機に見えた」という人がいるかも。でも、よく見ると、違う。サドルが付いていて、ハンドルも付いているので、バイクを乗らない人でも「これって、バイク?」と想像できるのではないでしょうか。

ガソリンタンクがないので、「これって電動バイク?」と推測できるでしょう。さらに、折り畳み自転車のようなので「折り畳むことができる電動バイク?」と当てることができる。つまり、見ただけでどんな製品なのか想像でき、説明がいらない。

「昔はよかった。モノがたくさん売れて」といったことを言う人がいますよね。
でも「いまでも、やり方次第では売れる」のではないか。そうしたことを少しでも示すことができればなあと。

興味のない人でも欲しくなるかどうか

ちなみに、私はカフェを経営している。甘いモノが苦手だけど、ケーキをつくっている。甘いモノは苦手な私でも食べたくなるようなケーキをつくっている。生クリームを食べることも苦手。でも、そんな私でも食べることができるパンケーキをつくることはできないか。

考え方はカフェも家電も同じ。誰かを見本にしているわけではないので、新しい商品を開発する際、いわゆるマーケティング調査はしない。自分のような人間でも欲しいか、欲しくないか――基準はこれだけですね。

以上簡単に紹介しました。いかがでしたか?おもしろかったでしょうか?

「図解『頭のいい説明』すぐできるコツ」

鶴野充茂著 142頁 1,100円+税 三笠書房
著者は、大使館、国連機関、ソニー等を経て独立、一貫してコミュニケーション技術を提供する仕事をしています。本書は、すでに50万部の大ベストセラーになっている書籍の図解版です。

社員が、社長の指示を理解しない、あるいは言った通りに動かないという話をよく聞きます。この本は、少し役に立つかもしれません。何カ所かポイントをご紹介します。

★事実と意見が説得力の基本

頭のいい説明の基本形は、①まず「客観情報」、次に②自分の考えを説明する。

★人はお願いで動く、正論では動かない

事実をいくらわかりやすく説明できても、それでは人は動かない。聞き手は、「自分はどうしたらいいのか」「相手が何を求めているのか」を確認したい。だからこそ、お願いを忘れてはならない。何かをしてほしいから、説明しているのだが、その何かを言わないで話を終わってはいけない。

★結論をひとつに絞る

結論を1つに絞るのはムリだという人がいるが、ムリではない。簡単だ。説明の目的は基本的にお願いだから、話をするときに何をお願いするのかを決めさえすればよい。何をお願いするか、あるいはそのお願いの理由が結論になる。お願いを1つに絞らないと、何をお願いするのかがわからなくなり、話が長くなってしまう。

★大事なことが3つある

お願いがたくさんあることもある。そういう場合は、いくつ「お願い」したいことがあるのか最初にいう。「お願い」の数がわかっていると、相手も話を聞きやすい。

★長く話さない

「説明が下手な人」に限って、「情報の量を増やせば増やすほど、わかりやすくなる」と考えてしまう。しかし、情報の量を増やせば増やすほど、混乱を招くことが多い。説明を聞けば聞くほど、何を言いたいのかがわからなくなり、次第に話の趣旨とは違ったところに興味が向かい、ついには勝手な妄想を始めてしまったりする。

★エレベーターピッチ

この言葉は、忙しいキーパーソンを相手にする場合、エレベーターに乗っている間など、つまりわずか数十秒程度で自分の提案を伝えるといった意味で使われる。説明を聞く人間は、簡潔にまとまった話を聞きたいと思っているから、話す側には、このエレベーターピッチの工夫が必要なのだ。

★選択肢から選ばせる

質問には、「オープン・クエスチョン」と「クローズド・クエスチョン」がある。前者は、相手に自由な回答を考えてもらい、後者は、限定した選択肢から相手に返答してもらう。質問される側にとって、回答が楽なのは、クローズド・クエスチョンだ。選ぶだけでいいからだ。話し手は、答えの選択肢をあらかじめ考えるから、負担は増える。しかし、このプロセスによって、考えがまとまり、説明を短くすることができるのだ。

★一言でタイトルをつける

自分の話に一言タイトルをつけるとどのようなタイトルになるかを考える。あるいは、自分の話の中で一言だけ覚えてもらうとすると、それは何かを考える。この「一言でまとめる」テクニックは非常に効果的だ。
以上、いくつかご紹介しました。すぐにでも使えそうなテクニックがあったのではないでしょうか?