監修・高井伸夫 かんき出版 1050円
話を短くまとめることができるとどうなるか。
本書では次のように言っています。
1. デキる人と思われる
2. 論理的な話の仕方が身につく
3. 簡潔に話す能力が磨ける
4. 時間のムダが省ける
5. スピード化の時代に適応できる
6. 話は短いほうが印象に残る。
逆に言うとこうなります。
話が長いと
1. 能力がないと思われる
2. 理論的でなくなる
3. 話が複雑になる
4. 時間のムダだ
5. スピード化の時代に対応できない
6. 印象に残らない
中でもとても大切なのは、4と6ではないでしょうか。
まず時間のムダということについて考えて見ます。
たとえば、5人が出席する会議で、3分で済む話をそれぞれが18分ずつ話したとすると、75分ムダになってしまうわけです。時間がかかっても話したいことが話しあえればそれでいいのではないか、という考えもありそうです。しかし、ひとりひとりの発言が長いと、話し合いが進んで、意見が発展するという形にはなりにくいものです。
さらに時間が長いと、それだけで疲れてしまいます。
だから、会議で大切な実行事項の決定、それらのチェックの方法というところまで話をつめることがなかなかできなくなってしまいます。
つまり時間が長いと、会議の成果にも期待がもてなくなるのです。
さて、次に時間が長いと印象に残らないということについて考えて見ます。
人の話を聞くことは話す以上にたいへんです。
聞いて理解するには、話す以上に努力が必要なわけです。
ですから、話を長い時間聞いていると、理解する能力がパンクしてしまい、結局なんの話だったかわからなくなってしまう。せいぜい最後の30秒くらいが記憶に残る程度ではないでしょうか。
人が人に話をするのは、自分の考えを人に理解してほしいからでしょう。
だからこそ、一生懸命、考えを伝えようとし、自然と話が長くなるのでしょう。
しかし、話が長くなると相手に伝わらなくなるのです。
会議は、とくに話を短くする訓練の場としてすぐれていると思います。
一回の発言を3分に限定する
文章に書いて読む形での発言にする。
このふたつでコミュニケーション能力が圧倒的に増加すると思うのですが、いかがでしょうか。