シンクネクスト
谷田貝孝一著 208頁 2100円
著者は、自動車の板金塗装業者です。平成2~3年頃、ある新聞記事を見つけたことで、人生が変わります。その記事は、「新車の売上減少を板金塗装の内製化で補う」というものでした。仕事の受注先がなくなってしまいます。「仕事がなくなったらどうする」と自分に問いかけ、その状態を明確にイメージしてみました。
従業員はどうする
買掛金の支払いはどうする
税金の納付はどうする
保険の支払いはどうする
家族をどうやって養っていく
24時間365日考えました。その結果わかって実行してきたことがこの本の内容です。以下、内容をいくつかかいつまんで紹介します。
・チャンスはだれにでも平等に降りてきている
新聞、テレビ、ネットなどからチャンスを含む情報は受信できる。しかし、それに気づかず、利用できない人がいる。ビジネスに使う知識を得ようと意識していないからだ。
・お客の立場で考えるカンタンな方法
お客として他人の店にいってダメ出しする。それを手帳「ダメ出し帳」に書く。
「お店の都合で接客するな」「定食の添え物をはずせ」「サービスを部分的に受けられたらいいのに」次に、これらのダメ出しを自分の会社(お店)に対して質問する。もちろん、他人の店のいいところも探して同じようにする。
・作り方を変える
あなたが新商品を作るとき、だれを見て開発しているか。あるケーキ屋さんは、こうかわりました。「僕はいままで、同業者を見てケーキを作っていた」→「僕がケーキを作るときに意識しなければならないのは、目の前にいるお客だ」
・新規客を見つけるためのクチコミツール
新規客とはじめから仕事でつながることを考えないで、まず、接触だけを考える。それは、地域にいる生活者に。「あなたが楽しく生活するために『わたしはこんなこともできるひとですよ』をわかりやすくお伝えする」ためのツール、それが「できることリスト」だ。つぎのようなことが書いてある。
①はじめてのお花の種まきで失敗しない方法教えます
②はじめての家庭菜園で失敗しない方法を教えます
③はじめてのそば打ちで失敗しない方法教えます
④だれも教えてくれない中古車の事故歴の見分け方教えます
⑤すぐ仕事につなげる名刺の作り方教えます
・フリーマーケットでつながる
本業の技能や特長をいかして製作する製品・商品がお客の目に触れる機会を増やす
・仕事につなげる名刺の作り方
次のことを名刺に書きます
①どんな人のどんなお役に立てるのか
②職業が中学生でもわかる肩書き
③あなたの名前
④連絡先、ブログアドレス
⑤人となりを感じる写真
⑥あなたは何の専門家か
⑦ホームページ
・既存客と新商品、サービスを開発する
身近なお客から「必要」を聞き出して、商品化する。
・身近な親戚から仕事を受注しているか
経営者や社員の親戚から仕事を受注しているか?