宗次徳二著 商業界 1500円
著者は、岡山にもゆかりのある方で、カレーハウスCoCo一番屋の創業者です。副題が「日本一のカレーチェーン創業者が放つ独断と偏見語録55」となっているとおり、かなりアクが強いかもしれません。自分ならどうすればよいのか、自分の立場と言葉になおすつもりで読んでいただければいいと思います。以下、おもしろいところを抜書きしてみました。
・社長はもっと働け:経営者の多くがのんきに生きているように思えてならない。口では、「大変!」「厳しい!」「苦しい!」と言っている割には、休みはきちんと取り、趣味に興じ、遊(友)人との付き合いもし、社業に費やす時間を削っているのです。(澤根:宗次さんは、ほとんど、休んでないし、遊んでもいない。だいたいほとんど友人がいないとさえおっしゃっています。仕事一筋の方です。休み、趣味、付き合いの時間を減らせ、とぼくとしては受け取ることにします)
・経営は今が一番楽、明日からはもっと大変だと思え:ほとんどの社長はこう言います。「かつてこれほどまで経営状況が厳しいことは経験がない。今が一番大変だ」過去から現在までを見れば、私も今が一番厳しいと思う。しかし、明日からも経営を続けていくのであれば、今ほど経営する上で楽な日はもう二度とやって来ない。(澤根:同感です。今年も良くないでしょう)
・経営者の仕事は内容より時間の長さ:宗次流では、社長の経営実務時間は年間4380時間。(1日労働12時間×365日)。一日10分間余分に働けば、年5日、1日13時間働けば年間30日も休める。経営者の超ハードワークこそが会社を発展させ、多くの人々を幸せにする。(澤根:社長はいっぱい働かなければいけない。まったく同感ですが、休みは必要というのがぼくの考えです)
・不況と自社の業績は関係ない:中小企業は、景気低迷も消費不況も関係ない。社長の率先主義、現場主義、お客様第一主義でやっていく(澤根:中小企業に不況は関係ない、そう思い込みましょう。自分の周りのお客様さえ、自分の商品を買ってくださればいいのですから。この点に限っては、視野を狭くすることが大切だと思います)
・自分の遊興費を経費で落とすようでは成功しない:物事の始まりはすべて小さい。社員に対しても恥ずかしい上、何より自分に恥じるべき(澤根:社員はそれとなく社長を見ているので、社長が会社のお金を好き放題に使っている(実際にはそうではなくても)と感じたら、自分も使えると思ってしまうようです。そして、最悪の場合、不正に走る)
・同業ライバルの動向に一喜一憂するな:収益の減少が続き、業績が厳しくなると同業他社の動きが気になる経営者が多い。「ライバル店は何を幾らで売っているのか」「ライバル店の売れている商品は何か」「そこでの販売促進策は何をしているのか」競合店が何をしようが、気にする必要はない。目を向けなければいけないのは、競合店ではなく、お客様だからだ。ただし、社長以下全員の現場主義経営が貫かれていないといけない。現場から改善策や成長へのヒントを見つけないといけない。(澤根:同業者の動向を知るのも大切だとは思います。しかし、それ以上に、自社が、既存のお客様や、新規のお客様にどう接触していくのか、目標をたてて、追っかけていくほうがずっと大切だと思います)