マーシャル・ゴールドスミス著  日本経済新聞出版社 1680円221頁

1.人間は本当に変われるのか?

人の行動に永続的でポジティブな変化をもたらすことは可能か?

2.個人の行動を変えたからといって、組織全体の売上や

利益に影響を及ぼすことができるのか?

本書は、この二つの問いのどちらもイエスだといい

その手法を説明しています。

 

では、その内容をかいつまんでお話します。

接する人間の好感度は、必ずしも客の購買理由の 筆頭には挙げられない。

 

だが、たいていの場合、買わない理由の一番になりうる。

仮に、あなたは特定の顧客からよく思われていないとしよう。

印象をなんとか変えたいと思っている。

 

そこで「もっと感じのいい人間になろう」 と決意するがこの手の変身には苦労する。

相手を喜ばすためにやらなければいけないことがたくさんあるからだ。

今やっているネガティブな行動をすべて ポジティブな行動にしなければならないからだ。

それは無理難題に近い。 人格を総入れ替えせよというようなものだ。

もっとシンプルな方法がある。 ネガティブなふるまいをやめればいいのだ。

本書では、顧客や職場の人間を間違いなく不快にさせる

一般的で日常的なセールスマンの16の行動パターンをあげていく。

1.目の前のことに集中していない

2.不要な言葉で会話の隙間を埋める

3.商談が成立しても話し続ける

4.相手の話を最後まで聞かない

5.やみくもに接触する

6.客を外見で判断する

7.プレッシャーを道具にする

8.つねに優位に立とうとする

9.なれなれしくする

10.情熱を出し惜しむ

11.言い訳をする

12.謝らない

13.他人のせいにする

14.マニュアル通りの宣伝に終始する

15.エネルギーを無駄遣いする

16.数字ばかりを気にする

(以上の中から、わかりにくいものの説明)

 

2の不要な言葉というのは

「正直にいって」「本質的に」「徹底的に」 とかの単なる飾り言葉のこと。

 

3は、顧客がとっくの昔に買う気になっているのに

しかもイエスといったあとも、セールスマンが

いつまでも売り込みをやめない場合で、これは顧客虐待の極みだ。

 

5は、理由もないのにたびたび連絡を取ることだ。

顧客との接触を多くするマルチコンタクト式の セールスアプローチが効果的だ

といわれているが 接触は、顧客が納得するような理由が必要だ。

 

15は、成果につながらないことに時間を費やすということだ。

たとえば、ある経営者は、言っている。

「新聞は読まないし、テレビやインターネットを 見る時間も本気で制限している。 エネルギーは他のことにとっておきたい」

 

16は、売上数字を達成するために 不正な行為をしてしまうといったことだ。

顧客に知らせるべき情報を知らせず事実を捻じ曲げる 同僚の契約や見込み客の情報を盗むといったことだ。

 

 

 

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