金子哲雄著 扶桑社 1260円207頁
この本は、生活での節約について書いていますが、基本は経営にも通じると思います。著者自身が書いていますが、生活とは経営だと。実際「高学歴・低収入の時代、収入が少なくても生活できる手腕が必要」などは、現在の企業のおかれている状況と同じです。高額な設備があるが、社員はいっぱいいるが、収入が減っている。それでも生きていかなければならないという状況と同じです。
さて、おもしろいところを要約して紹介いたします。
著者はこどものころから、節約の雰囲気の中で育った。友達がキャンプに行っているから自分も行きたいというと、週末は家の中にテントを張って家族でその中で眠った。求婚のせりふは、「僕の年収は、200万円です。でも、僕と結婚してくれたら、600万円台の満足度を保証します。」だった。恋愛相手は、ランニングコストの安い子を選んだ。
・集客商品と収益商品:店は集客商品で客を集めて、収益商品で利益を獲得しようとするから、客である我々は、集客商品だけを買うようにする。業種業態によって、集客商品と収益商品が違う。以下底値一覧
米:ホームセンター
カップ麺:ドラッグストア
オリーブオイル:ディスカウントストア
ラー油:100円ショップ
ほとんどのスーパーでは調味料は収益商品
シャンプー:家電量販店
トイレットペーパー:ホームセンター
・PB利用で食費カット: ほとんどのPBは、有名ブランドと同じ工場で、同じ材料で作られている
・アウトレット買い物法
1.買う物をあらかじめ決めておく
そうしないと、つい余計に買ってしまう
そして、滞在時間は、3時間以内
2.お買い得品を店員に聞く
3.バーゲンを狙う
4.友人を誘ってまとめ買いする
・値切れるものが不況を制する:家電を購入するのなら迷わず日曜日、午後7時以降
1.主任さんいますか?:価格決定権のある人を呼んで交渉する
2.売れ残りないですか?
3.私はあなたの味方です
いきなり「まけてくれる?」と聞いては、主任さんも身構えてしまい、後の交渉がうまくいかない。まずは、「安いですねえ」とほめ、「自分は買い叩く客ではありませんよ。あなたのノルマ達成をお手伝いするためにやってきた。あなたの味方なのだ」とアピールする。「ああ、いい人だな」と思ってもらう
4.現金値引きがないならポイント還元のアップの交渉をする
5.販促品、おまけにつけてくれない?
希望価格で交渉が成立したからといって、満足していてはまだまだ甘い。
・スーツ、靴は5で決める:紳士服量販店では、「余っているスーツを5着買うから、安くしてくれませんか」という。
著者は、昔からロレックスを愛用している。スーツはアオキか青山、靴はABC、とかであっても、ロレックスひとつで全体が生きる。
いかがでしたか。経営は経費の節約だけでなくて売上アップも大切ですが、しかし、経費節約は確実です。ヒントは得られましたか?