概要

営業メール

 

 

まったく知らない人からこんなメールが来ました。

 

以下です。

「お世話になります。A工業のBと申します。突然の営業メールで大変恐縮です。弊社は、大工さんを中心に内装・設備・塗装・防水解体・外構・土木・鳶土工の職人で活動しており、総合的な建設工事を行っております。鳶土工・手元作業員に関しましては、北海道から沖縄まで全国対応可能です。ちょっとした小さな工事から、無料でお見積りさせていただきます。機会がございましたら、是非お声がけくださいませ。」

 

 

これを読んでどう思われますか?

 

私は、営業手法としていけるのではないかと思います。コストは時間だけです。評判が大事な業界では、このようなメールはよくないかもしれません。あるいは禁止されている業界もあるかもしれません。しかし、そのようなデメリットのない業界では、この営業メール、コストの低さから考えると可能性は低くないのではないかと思います。

 

 

手順も簡単です。

 

1.メール用の定型文を作る
2.対象業種から送信先企業を探す。
2.問い合わせアドレスを探す。
3.リストに加える
4.定型文のメールを出す

 

 

いかがでしょうか?試してみませんか?

 

ただし、成果はすぐには現れないでしょう。メールには、営業の内容の他、宛先の企業名、メール送信者の企業名、住所、電話番号、ホームページURL等が必要でしょう。

 

 

「利益の出し方」

 

「業務スーパー」創業者沼田昭二さんの記事(日経ビジネス電子版2023.9.19)を簡単にご紹介します。

 

 

まず、沼田さんの考えた利益の出し方は、
「ものの動きを常に細胞で見るイメージを持ち、調理・加工等、全てを頭の中で計算する習慣を持ち、可能な限りオリジナルに新しい方程式を考える」です。この「ものの動きを常に細胞で見る」というのは前項の「オペレーションの可視化」に通じます。また、「調理・加工を頭の中で計算し、可能な限りオリジナルに新しい方程式を何手先まで考える」はオペレーションそのものでしょう。オペレーションの重要さが実感できます。

 

 

以下、儲かる企業に変えた実績です。
2008年から8年間で17社2工場を買収した。そのひとつ「豊田乳業」の主力商品は牛乳だった。
土日も関係なく従業員は働き続けている。牛乳は賞味期限が短いので毎日製造していないと商売にならないと言う。ならば牛乳を作るのはやめにしよう。手法は2つ。1つは需要の高い普遍的な商品をローコストで、日持ちするように製造を工夫して利益を出す手法。もう1つは他社にないオンリーワン商品の開発・製造。

 

 

牛乳パックは低コストな容器として活用できる。別の商品を充填すれば差別化はできるから。開発部門には「賞味期限が3カ月に延びて、なおかつ差別化できる商品の開発」を命じた。数カ月後生まれたのが、牛乳パック入りの水ようかんと杏仁豆腐。これが人気商品となった。

 

 

牛乳メーカを買収して牛乳製造をやめたというのには、驚きます。

 

 

『努力に逃げない「これからの組織」を作るオペレーション科学』

中谷一郎著 柴田書店 212頁 1,800円(税別)

 

 

本書の「努力に逃げない」という題に少しびっくりします。どういう意味なのでしょうか?努力ではないとしたらいったい何をすればいいのでしょうか?

 

 

「工夫」がその答えです。

 

引用します。

 

―Amazonやマクドナルド、トヨタ自動車といった、世界的に絶大なる影響力を持つ企業も、並々ならぬ努力だけで今のポジションまで辿り着けたわけではありません。その背景には、努力だけでなく、常に工夫を凝らしてきた歴史があるといえます。誤解を恐れずにいうと、「頑張る、努力するということに逃げずに」工夫を積み重ねられた組織なのではないでしょうか?―

 

 

では、その工夫とはいったい何なのか。著者は、その糸口を「オペレーション」に見出します。オペレーションというと聞きなれないかもしれませんが、「ワンオペ家事」、「ワンオペ育児」などという言葉は耳にします。オペレーションとは、ある目的を実現するために個人または組織で実施する一連の作業、動作の総称です。

 

 

著者は、あらゆる業種におけるオペレーションを可視化、分析、改善することを業務とする会社を経営しています。その顧客の半数は飲食業をはじめとするサービス業です。サービス業では、「うまく回っている」「きつい」「気が利く」といった感覚的な評価が飛び交うオペレーションの可視化、分析、改善が困難な業界です。

 

 

以下、重要なところを要約して引用します。

 

★可視化:可視化は、われわれに進化と多様化をもたらした。今の状況をまず可視化することこそが、オペレーションに進化と多様化を促す第一歩になる。

 

★オペレーショナル・エクセレンス:オペレーションを競争上優位なところまで磨き上げた状態

 

★名前:「オペレーショナル・エクセレンス」を実現した企業の多くは、自社のオペレーションを可視化するだけでなく、そのオペレーションに名前を与えていた。スポーツ分野でも、バスケットボールであれば、「ボックスワン」「ゾーンディフェンス」「マンツーマンディフェンス」といった具合に、動き方や戦い方に名前がついている。

 

★どの業種・業界にも応用できる「万能なオペレーション」が存在しないのは、個々の組織、 個人に変数が多く存在するうえ、それぞれに個性があるため。 卓越したオペレーションを得るには、 個人の勘、経験に頼るのではなく、 まず、今あるオペレーションを可視化することが重要。

 

★オペレーションレベルのチェックリスト

 

―初級

 

・マニュアルは一応あるが参照されていない
・手順や独自ノウハウが個々人に散在している
・社内ノウハウを共有する機能が組織にない

 

―中級

 

・社内ノウハウを共通言語化する取組みがある
・マニュアルが更新されていない
・マニュアルの制作・視聴ツールを導入している

 

―上級

 

・オペレーションの専門部署がある
・自社のオペレーションを数字で計測している
・自社のプロセスをKPIに設定している

 

 

いかがでしょうか?チェックリスト初級にある「手順や独自ノウハウが個々人に散在している」については当てはまる企業が多いと思います。手順、ノウハウの共有化を第一歩としてはいかがでしょうか?

 

 

『瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す』

山川 隆義 著 かんき出版 269頁 1,600円(税別)

 

著者は数多くの経験を有するコンサルタントです。現代はAIの時代であり、いかに課題を発見し、よい仮説を生み出すかが特に重要であるとして、仮説を瞬間に生み出す方法について書いています。

 

まず、
「AI時代に人間が仮説構築力を鍛え、課題発見力を高めるためには、時間軸を長く取り、範囲を広く取ってものを考えることが要求される」としています。時間軸を長く取るとは、その日の課題、目の前の問題だけを追いかかけていてはいけないということです。

 

ではどうすればいいのか?そのためには、
「さまざまなことを知っておかなければならない。すなわち教養の深さが大きく問われる。教養の深さは、瞬考においても、AIに指示を出すためにも肝要である」

 

仮説についても、
「仮説が湧くのは、教養が深いからであり、そうでなければ、仮説は湧かない。
指示が出せるのは、仮説が湧くから。仮説が湧かなければ、指示は出せない。
AIが加速度的に進化していく世界において、仮説構築力があるかどうかが、死線を分けるだろう。」
と言っています。

 

では、どうすれば仮説構築力を身に着けることができるでしょうか?
「少しの情報をインプットしただけで、あらゆる仮説が湧く。
極めて少数だが、そのようなコンサルタントも存在する。」

 

そのような人たちは、「一を聞いて十を知るということわざを体現したような存在」です。では、どうすれば、「一を聞いて十を知る境地に至る」ことができるのか。

 

 

それは、「一を聞いて十を調べることである。

5年、10年と『一を聞いて十を調べる』ことを継続する。

その努力によって累積したインプットは、大きな『知の資産』となる。

 

頭の中に、多数の事例や事象を累積して溜め込んで 『知の資産』を作り、長期の時間軸を意識して思考すれば、仮説は一瞬ではじき出せる」のだと著者は主張します。

 

 

そして、著者は、何をインプットすればいいのかを教えてくれます。「何をインプットするかは、どのような立場にあるかによって異なるが、ビジネスパーソンの場合、世の中にどのような会社が存在するか、どのようなビジネスをやっているかをインプットすることから始めてみるといい。インプット手段としてお勧めなのが、『四季報丸暗記』だ。と言います。

 

 

四季報とは『会社四季報』のことで、東洋経済新報社から四半期に一度刊行されている情報誌で、上場企業の企業情報、株価、株主構成や財務状況などを一冊にまとめているものです。著者は、これを丸暗記することを勧めているのです。著者自身、駆け出し時代に「四季報写経」と呼びながら四季報を10年分、表計算システムに入力したそうです。それがずいぶん役に立ち、仮説が湧く人間になれたと主張しています。

 

 

仮説を一瞬にはじきだす瞬考の能力を身につけるには、インプット、インプット、インプット、瞬考の土台となるのが「インプット」なのです。

 

 

さて、インプット、何から始めましょうか?四季報は本屋さんにいけば簡単に見つかります。

 

 

仮説とは
前項で仮説構築力をいかにして身に着けるかについて見てみました。しかし、そもそも「仮説」とはいったいなんなのでしょうか?ネットで探してみました。

 

―問い:「他社と差別化した商品をどうすればつくれるか?」

 

答え:「過去の成功事例から、ニッチなジャンルを開拓する」という仮の答えを出したとします。これはひとつの仮説とも言えます。―――

 

「ニッチなジャンルを開拓すれば、差別化した商品をつくれるだろう」、つまり、仮説とは「こうしたら、こうなるのでは」という考えです。

 

仮説ですから、はずれることもあるでしょう。しかし、仮説ははずれてもメリットがあります。
それはこういうことです。

 

 

――「仮説をせっかく立てても、的外れのものでは意味がない」と考えてはいませんか。しかし、仮説は、それが「外れた」ときにも大きな効果を発揮するようです。
「仮にデータを集めた結果、想定した答えと合わなかった場合でも、なぜ想定した答えと違うのかと考えることで、新たな答えへの発想が展開します。」―――

 

 

これを簡単にいうとこうなります。
「新規顧客獲得のために〇〇すればいいだろう」と仮説を立てて実行したがダメだった。なぜダメだったかを考えて、新しい仮説を立てて実行するということです。

 

「こうしたら問題解消、課題克服」という仮説を立てることを意識してやってみましょう。まずは、課題は何かでスタートします。それから、仮説を立てるわけです。

 

 

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