概要

社長脳


日経トップリーダー7月号に「『社長脳』を呼び覚ます」という特集がありました。「日常業務に気を取られ、事業に対する情熱を失っていないだろうか。本特集ではトップがワクワクする力『社長脳』の呼び覚まし方を紹介する」と始まっています。この特集では、うまくいかない理由として、社員の頑張りが足らないからとか、優秀な社員がいないからとか、市場調査や研究開発費にお金をかけられないからとか、答える経営者がいる。しかし、本当の理由は、経営者がなんとしてでも「やりたい」と思っていないことにあるかもしれないと言っているのです。

気になった経営者のことばを紹介します。

★藤田田:日本マクドナルド創業者
「ちょっとでも客足が途絶えて暇になると大変でしたよ。だって、社長がエプロンを着けたまま外に出て、店の前を通りすぎようとする人に『どうして入らないの?』と尋ねるんですから」

★飯田亮:セコム取締役最高顧問
「毎日何十回と言い続けないと、ビジョンは浸透しない。経営者は大変だよ。書いたもので浸透させようとか、そんな無精なことでは絶対無理。目と目を合わせて言うしかない。おれはこれまで100万回しゃべってきた。誇張じゃない。本当に100万回だ」

★稲盛和夫:京セラ名誉会長
「それが製造現場なら、率直、謙虚な目ですみずみまで見直してみることがたいせつなのです。すると神の声が聞こえてくる。現場や製品のほうから、『こうしたらどうだ』と解決のヒントをささやきかけてくることがあるのです。私はこれを『製品の語りかける声に耳を傾ける』と言っています。

成功する5つの特性


ネットに面白い記事を見つけました。「Googleが発見した、最も成功しているチームに共通する5つの特性」です。
(https://www.lifehacker.jp/2017/08/170817_successteam_5traits.html 20170817)
この調査をはじめる前、Googleの経営陣は、最高のチームをつくるということは、最高の人材を集めることであると信じていました。しかし、調査の結果、まったく間違いであることがわかったのです。

チームを成功させる要因が何なのかを特定できないでいた研究グループは「集団規範」をテーマとした研究を調べてみることにした。集団規範とは、チームがどのように機能するのかを規定する不文律、慣習、行動基準のことである。その結果、次の5項目が重要であることが分かった。

1. 信頼性:チームメンバーは、基準をクリアする品質の仕事を、決められた時間内に終わらせることができる。
2. 構造と透明性:チームメンバーは、明確な役割、計画、目標を持っている。
3. 意味:チームメンバーは、仕事に個人的な意義を感じている。
4. 影響:チームメンバーは、自分たちの仕事には大きな意味があり、社会全体の利益にプラスの影響を与えると信じている。
5. 心理的安全性:多くの人が、無能な人間に見られるのを恐れて、会議の場で質問をしたり、アイデアを提示することを躊躇する。職場における自分の言動や行動が、逐一監視され、批判の対象となるように感じているのだとしたら、安全性を感じることはできない。

当てはまるところ、当てはまらないところ、自社について考えてみましょう。

『1冊20分読まずに「わかる!」すごい読書術』

渡邊康弘著 サンマーク出版 1400円+税、214頁

本を読みたいけれどもなかなか読めない。読む時間がない。ビジネス書を少しでも読めればだいぶ変わってくるとは思うが時間がない。分厚い本には、内容がしっかり入っていそうだが、買っても読めないだろう。こんな感じで本に手が出ない方も大勢いらっしゃると思います。

著者は、なんと20歳の時までほとんど本を読むことができなかったそうです。薄い本でも1か月、分厚い本なら半年から1年かかっていました。本を読めるようになったのは、ある思い込みから抜け出ることができたからです。

その思い込みとは「本ははじめのページの1行目から、最終ページの最終行まで読まないといけない」ということです。この思い込みが間違っているという気づきから著者は、自分で読書法を考え、世の中に広げていきます。短時間で本の内容を理解でき記憶できるという読書法はレゾナンスリーディングといいます。本書はその読書法を説明したものです。

以下、本書から、この読書法の宣伝文句のようなものを少し紹介します。それを読んで、読書法について興味を持たれたら、ご自分で読んでみてください。

★レゾナンスリーディングは訓練なしでできる。

★ジャンルを問わない:ビジネス書、小説、専門書など文書であれば何でも使える。

★読書の主役は本や著者ではなく、読者である:読者が読書の目的を達成するために、読みたいところを見つけて読む。

★読書が苦手な人の共通点:一字一句精確に理解し、覚えていることが読書と思い込んでいる。一字一句理解するまでつぎにすすめないから、時間がかかる。また、速く文字を追えるけれど、頭に残った感じがしない。頭に残った感じがしないので、読んだところを何度も読み直してしまうということもある。一字一句理解しなくてもいいし、本書の方法に従えば、読書の記憶を簡単に呼び戻すことができる。

★読書は一回で終わらなくてもよい:まず全体像をつかんでから、部分に入る。

★「20分で読む」としたのは、人の集中力は20分しか持たないからだ。

★三幕:本を三幕、三段階に分けて理解する。物語にすることで理解が容易になる。

★目的:その本を読む目的を書く。目的を書くことによって内容を把握する力が増える。

★アウトプット:レゾナンスリーディングにはアウトプットがある。レゾナンスマップという一枚の紙だが、これを見るだけで読んだことがよみがえり、つぎの行動のヒントが見える。また、この紙を写メしてSNSに載せたり、ブログで紹介したり、人に見せたりすることができる。そうすることで記憶が定着する。

★行動計画:読んだ本から得た気づきやアイデアを使って、レゾナンスマップの中に、3段階に分けた行動計画を書く。3段階とは、たとえば、「1週間」、「3か月」「1~3年」である。

★ランチ時間:20分で1冊読めるのでランチ時間に読むことができる。

★慣れるまでは?:1冊読んだだけで効果を実感する人もいるが、平均2~4冊ぐらいで変化を感じ、10冊以内でこの読書法に慣れる。

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