概要
お客様研修
「お客様研修」というのを実施しているのは包装資材を扱う久留米の丸信という会社です。
研修方法が面白いのでご紹介します。
同社の若手営業担当者は、半年に1回、自分の担当する顧客企業のなかから1社を選び、その会社で朝から丸1日仕事を手伝う。
自社商品が実際どのように使われているかを見る中で、普段は表に出にくい「顧客の不満や本音に気づく力」を社員に育んでもらう狙いだ。丸信は、食品パッケージの印刷や食品トレーの販売を手掛けており、食品・酒類メーカーや食品スーパーが主な顧客だ。
ある社員は、食品スーパーに入っている鮮魚小売業の顧客を研修先に選択。朝5時50分に出勤。最後の片づけまで仕事をする。
研修当日は可能な限り写真を撮り、最後にレポートにまとめ提出する。特に興味深い発見をした事例をピックアップし、営業会議で発表して全員で共有する。
丸信が少し工夫するだけで、顧客の手間が省けることを見つけることもできる。販促ツールなどの提案により、顧客の売上増加にもつなげることができる。また、顧客との関係を強化することにもなる。
この記事は、『日経トップリーダー』の11月号の特集「儲かる研修効く研修」に記載されていたものの一つです。他にも「読書レポート」「夜通しウオーキング」「毎月全員参加社内研修」など様々な研修が紹介されています。
小さな会社では、外部の研修を利用して社員を教育することが多いと思いますが、自前の研修をやってみることも可能です。
補助金・助成金
補助金、助成金というものがたくさんあります。ネットで検索するといっぱい出てきます。
あらたにチラシをまこう、とか、ホームページをバシッとつくろうとか、パソコンが古くなったとか、利益増加、売上増加、経費節減のために何かお金が必要になったときは、忘れず補助金、助成金の検索をするようにしなければいけません。
ただし、お金をもらえるからと言って、何かを買うのは、あまりいい結果にならないようです。
つまり、新たに従業員を雇うと助成金をもらえるから人を入れようとか、機械を買うと助成金をもらえるから機械を入れようとかすると、失敗することが多いようです。補助金は、必要資金の3分の1あるいは4分の1とかしかもらえません。残りは自腹です。もらえる以上のお金が出ていきます。
大切なことは、順番です。順番というのは、必要があって初めて補助金を探すということです。補助金を見つけてそれをもらおう、そのために何をしようかと考えると、使わなくてもいいことに使ってしまうことになりがちです。
とはいうものの、今回は補助金を1つご紹介します。岡山市からのものです。
「岡山市事業所用スマートエネルギー導入促進補助事業」というのがそれです。
LED照明器具や高効率空調機器の購入費用の3分の1の補助金をもらえます。ただし、限度額は50万円です。買い替えを検討されている方は、ぜひネットで内容をご確認ください。
『社員ゼロ!会社は1人で経営しなさい』
書名を見て、なんでこんな本を取り上げるのかと思われたかもしれません。『1人』ではない会社の方がずっと多いですから。しかし、『1人の会社』でなくても、役に立つことがいっぱいこの本には書いてあります。それを少しご紹介します。
「これからは経済規模が縮小していく時代なので、右肩上がりの計画を立て、たくさんの従業員を雇い、どんどん大きくしていくことは難しいでしょう。だからこそ1人でできることをやり、地道に稼いでいくというのがいい方法なのです」
★外注
・人件費は変動費にする。お願いした仕事を納期までに問題のない質で返してもらう。
・そのためには、対等のビジネスパートナーとして仕事を依頼することが大切。
・クラウドワークスなどを利用する。
★売上
・営業しなくてもお客さんが来る効率のいい商売を選ぶ。
・その商売を効率よく広める。
・ブログやSNSを利用する。
1人経営のキモ、逆算式経営:老後必要資金から逆算して必要売上高を決める。
1.何歳まで生き、何歳まで仕事をするか決める。著者:70歳まで働き95歳で死ぬ。
2.仕事をやめてから死ぬまでにいくらかかるかを計算する。著者は25年間分。
夫婦でざっくり年300万円生活費が必要。やめてからの25年で7500万円必要。ここからもらえる年金を差し引く。年金制度は崩壊してもまったくもらえなくなるというのは考えづらい。年金定期便の金額の6割くらいを75歳からもらえるだろう。夫婦2人で年150万円くらいだと考えると21年間で3150万円。差し引き4350万円が75歳までに貯めるべき金額となる。現在の年齢を47歳とすると年間155万円、月13万円貯めることになる。
3.自分の給料を計算する
年間155万円の必要貯蓄額に生活費を足し、税金社会保険料を差し引いて給料の金額を計算する
4.粗利益(売上―仕入)の金額を計算する
給料の2.5倍とする。つまり、粗利益の4割が社長給与、経費が2割、利益が2割。
5.売上高を求める
粗利益額を粗利益率で割って求める。
★公私混同をしないことが成功のポイント
会社のお金を社長が使ってしまう、プライベートの旅行や食事を会社の経費で処理してしまう。会社がいくら儲かっているのかわからなくなってしまい、結果、資金繰りに追われる会社になってしまう。
★固定費を減らす、増やさない
事業でも家庭でも固定費を減らす。毎日コストダウンする。移動を減らす。クレジットカードを使わないか、厳格に管理する。
★生産性を上げる。
・労働時間、日数を制限する。無理やり効率よく仕事をするようにする
・仕事ごとに時間を計測する
・スマホに気を取られないようにする
・お客さんに対しても生産性を求める
・「仕事をどんどん早くしていくゲーム」を楽しむ
①ツールを駆使する、パソコン、スマホ
②時間を制限し集中する
③力の抜きどころを覚える