問題
1-ある銀行では、業務係と貸付係の間がうまくいってなくて、トラブルも多かった。 2-ある会社では、社員間の交流を深めたいと考えた。 さて、この銀行や会社では問題の解決のために何をしたでしょうか。 業務係と貸付係の長を呼んで、 「仲良くしてもらわないと業務が滞ったり問題が生ずるし困る。 と言ったでしょうか? 「会社の活力は、社員間のコミュニケーションである。 と言ったでしょうか? さて、実際に行ったことは、次のことでした。 1-業務係と貸付係を同じ階に入れて、両者を混在させた。 2a-食堂の4人がけの丸テーブルを、軍隊の食堂のような四角い長いテーブルに代えた。 2b-いたるところにスタンドを置き、その上に安い紙を重ねて置いた。 1はシティバンク、2b はIBM,2a はどこかの会社だそうです。 丸テーブルでは、知ったもの同士が座っていたのですが、 黙っているのも変なので自然とコミュニケーションが生まれる。 いたるところにスタンドを置いておくと、そこで休みをとるようになる。 「仲良くしなさい」とか、「コミュニケーションを深めろ」とか言っても、 たとえ、いくらか効果があるにしても、同じことを言い続けていないと、すぐ忘れられる。 これは大変な労力です。 それに比べて、「同じ階に入れる」とか、「長いテーブルに代える」とかは、 コミュニケーションをとるのが自然な状況になる。 取らないのがかえって不自然な状況になる。 こういう具合に、精神論ではなく形から入る。 うちの会社には食堂がないから関係ないとかいうのではなくて、 ポイント:笑顔を無理にでも作ると、自然に笑った時と同じように心がゆるんでくる。同じように、形から入って、問題を解決できないか、いつも考えてみましょう。 (「エクセレント・カンパニー」トム・ピーターズ、ロバート・ウオーターマン |
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