10月7日、受付は8時に始まると書いてありました。
渋谷の国連大学が試験場です。

ぼくが着いたのが7時40分くらいです。
ドアの外に20名ほどがばらばらと立ったり
座ったりしているのが見えました。

ぼくは、そのまま通り過ぎて、マクドナルドに入りました。
渋谷駅から国連大学まで、コーヒーを飲めそうな店が
見つからなかったのです。

コーヒーを飲みつつ、お勉強、この最後の追込が
生死を分けるのです。
8時少し前に、国連大学に行ってみると
待っている人が増えていました。

若い人が多く、おそらく、20代から30代前半で
80%くらいじゃないでしょうか?

50代らしき人もぽちぽちいました。
白人が10数名

で、8時になってもドアは開かない。
えーーー?どうなってるんだ!


どやどやと、アメリカ人らしき白人数名がやってきて
ドアをあけ、中に入っていきました。
ダンボールの箱を抱えています。
試験の係員たちが、遅刻してきたんだ!!!!
信じられない。日本の国家試験では、ありえないことです。
ぼくは、そう信じてます。聞いたことない。
試験の主催者が遅刻してくるなんて!!
ドアが開いて受付が始まったのが
8時20分を過ぎていました。

受験生たちは、みんな、すこし焦っているようでした。
守衛のおじさんが、おちついて!!と注意してました

エスカレータを登っていくと、左手に
受付のテーブルが見えました。

4列になっています。一番奥が一番列が短い。
だから、そこに並びました。
受付をしているのを見ていると受験生が受験票を見せると
係りの人は名簿とチェックして、受験生にサインを
させていました。4列全部に、同じ名簿を用意しているのか
たいへんだなと思って見ていました。
でも、なんか様子がおかしい。列を並び替えている人に
気がつきました。テーブルの前面に受験番号を書いた紙が
ぶらさがっていたのです。何番から何番まではここよ。

受験番号別だったのです。
どうせ貼るのならもっと高い所にしてほしい。
並んでいる人が邪魔になって、紙が見えない。
苦労して自分の番号を探すと、隣の列でした。
ぼくの番になって、「この紙(単数)を持って来てね」
と書いてある紙を受付のおじさん(白人)に渡すと
「この紙じゃない。もうひとつのだ」と言われました。
受験番号を見ているのです。

最初渡した紙にも書いてあるのに、この人
受験番号書いてある所知らないんだと気がつきました。
名簿は番号順になっているのですけど
結構、どの列もチェックに時間がかかっていました。

はっきり言ってかなりとろい。サインしろといわれて
紙を見ると、書く所が4つある。

わからないなりに一番左に書きました。
あとでわかったんですけど、これが正解で
4科目の受験それぞれサインすることになってる。

サインするだけで、それを何かと照合しない
ということもわかったので、2科目目からは
気楽にサインしました。
解答用紙と試験問題をもらって、試験場に向かいました。
階段をのぼると大きな部屋の入り口が見えます。
試験場だともナントも表示がない。

中をのぞくような感じでいるとそこにいた中年の女性が
ここが試験場よ、という感じで教えてくれました。
6人かけの机が16行ずらっと並んで左右に1列あります。
その真ん中が8人かけくらいでやはり16列ある。

つまり320人はいれる大教室だ。
ここで勝手に座る。席は、なんと自由席です。
問題用紙はA4縦長で本のスタイルになっている。
裏を見ると問題がむき出しだ。なんなんだ、これは。

みんな、本を見てまだ勉強している。
受験票には、教室には、本を持って入ってはいけない
と書いてあるけど、かばんごとみんな持って入ってる。
持って入ってはいけないとも言われない。

やる気になればカンニングし放題じゃないか。
解答用紙をみると、マークシートになってて
全部で100問あり、そのすべてがABCDの
四択問題になってた。

なんなんだ。これは。○×があるはずじゃなかったのか。
変わったのかな?

100問もあったっけ?ま、いいか。
試験開始まで時間がある。

うろうろしていると、入り口の女性が鉛筆と計算用紙を
持っているのに気がついて、それらをもらった。

鉛筆は、消しゴムつきだった。
そうか、それで、筆記具もってこいよ
とはかいてなかったのか。

でも、鉛筆は、手に持ってるだけみたいだった。
とても、300人には行き渡らない。
やっぱりへんだとぼくは思う。
同じ机で席一つあけて座った人を見ていると、
パスポートが違う。韓国の人だ。その隣も韓国の人。

アンニョンハセヨと話し掛けたかったけど、やめた。
彼らも最後の追い込みをしている。
人がどんどん入って来て、教室はいっぱいになった。
300人以上はいただろう。

試験の始まりも20分遅れた。
大教室の前に、ぼくの受付をしてくれたおじさんが出てきて
マイクも使わないで、なにか、ぺらぺらと喋った。

何を言ってるのかわからない。
声が小さいからわからないのではなくて
英語が聞き取れないのだ。

でも9時20分から12時20分までよ
というのはわかりました。充分です。
開始の合図で試験問題を見ようとすると
綴じてある問題用紙が開かない。

右側を直径2センチくらいのシールで封じてあったのだ。
なるほど、試験開始前に中を見たら
封が切れてそれでわかるという仕組みかと思ったが
チェックなんかしないのだ。

封を切らないでも、中身のぞけるし。
いったいどうなってるんだ!!

日本の国家試験では、ありえないことだ。
驚いてしまったのです。

開くと、いろいろ注意が書いてある。
解答用紙の記入の仕方も書いてあるけど
もう封を開ける前に、記入はすんでいるのだ。

でも、正式には名前の記入は
試験時間の中でしないといけないらしい。

それから、なんと採点基準がかいてあるのだ。
セクションaは1点、bは2点、cは3点だよ。

ぼくの知ってる限りでは、日本では採点基準なんか書いてない。
受ける側が想像するだけだ。おもしろい。

何から何まで違っている。
もちろんcから始める。

計算を要する四択問題だ。時間が足りない
という話しを聞いていたので、頭をキンキンに働かせて
問題を解いていった。

けっこう、わかる!!できるじゃないか!!
第80問を解いて、次の問題を解こうとすると
なんと番号が下がって第70番とかになってる。

よくよく見ると同じ用紙がダブってついているのだ。

さらに、問題は80問しかないのに、解答用紙は100問まである。

最初のセクションA、○×問題に入ってびっくりした。
本当だったらa。違ってたらbにチェックを入れろと書いてある。
でも、解答用紙はaからdまである。
うーーむ。感心する。これがアメリカ式合理主義なのか。
日本だったら、セクションaはかならず
解答用紙はabの二つにする。

不要なcdをくっつけることなんかしない。
解答用紙に記入していきながらも変な気分だった。

c、dにぜんぜんチェックがはいらないんだから。
なんか、解答を間違えているような妙な気分でした。
時間内にできたので、出ることにした。
見直しても、頭はすっかり疲労してしまってて
ろくなことにならないだろう。

それより、次の試験に備えよう。
まわりの様子を見ていると、先にもう出て行く人達がいる。

勝手に席を立って、荷物を持ち、入り口の試験官に
解答を渡しているようだ。

そのたびに、なにかぼそぼそ言ってるのが聞こえる。
ぼくも出るときにぼそぼそ言われた。
お昼の受付は12時××分からだよ、試験開始は1時半だよ。
これを、封筒の裏に書いた時刻を差しながら説明するのだ。
ここでも、びっくりしてしまった。

こんな大事なこと、こんな格好でぼそぼそ
説明していいのかなああ。
すっごいいい加減じゃないですか?
4科目あって、パート1から3までは制限時間が3時間
パート4だけ2時間であった。なかなかきつい。

英語を読むのに頭を使うので、
すっかり頭が焼けきれそうになり
二日目のパート4あたりでは、頭がもうろうとしていた。

合格はおぼつかないと思うがが、1ヶ月半、充分楽しめた。
英語力もきっとついた、はずだ、と思う。

なにより、おもしろかったのは、試験を通じて
アメリカを感じたことだ。

来年も、受けたいと思ったのでした。

そして最後に、たまに試験をうけるのも
おもしろくていいなと思いました。

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