河野英太郎著 ディスカバー 1470円

 

この本では、仕事を効率的に進め、着実に目標を達成するために、特別の能力や長く苦しい訓練がなくても、ちょっとした工夫さえあれば、だれでも、今すぐ成果につながる仕事のヒントを紹介している、というのが筆者の弁です。たしかに、そのとおりと思えるものをいくつか紹介いたします。

 

聞かれたことに答える:「○○さんにアポイントは取れたの?」という質問を受けたら、あなたはどう答えているか? このとき「○○さん出張らしいんですよ」などと理由や背景から返事をしてしまう人が多いのではないだろうか。

 

ひどい場合は「○○さん、さっき会ったら忙しそうだったんで、話しかけようにもなかなかタイミングが取れなくて。部下が急に来なくなったらしいんですよ」とさらに迂回する人もいる。こんなとき、質問者はこう考えている。「要するに、アポは取れたのか取れなかったか、どうなんだ!早く教えてくれ!」こうしたケースでは、質問者の質問、つまり「アポイントが取れたかどうか」を最初に答えた後、必要に応じて周辺情報を話さなければならない。聞かれたことに最初に答えるのが当然のルールである。

 

エレベーターブリーフィング:3分以内で重要な事項を伝えることをいう。もともとはアメリカの大統領が核戦争などの緊急事態になったときに、エレベーターで地下のシェルターに降りるまでの時間をいかに有効に使うかという命題にコンサルティング会社が回答したのが語源である。

3分間の基本構成は ・主旨を伝える

・選択肢を伝える ・判断のポイントを伝える

・結論を伝える

・確認とアクションの確認をする 目的とゴールを事前に共有する

 

会議:一見活発に行われているように見える会議でも、話題があちこちに飛んだり、関係のない話題が出ることは多い。無駄な脱線を避けるために、目的とゴールを事前に共有するとよい。  毎週営業会議があるとすると、その目的とゴールはたとえば次のようなものが考えられる。

 

目的:最新の売上状況を確認し、目標達成のために必要な対策をとること ゴール(目的達成の手法)

1.1週間の売上高と目標との差額の確認

2.目標未達成の場合、問題と対応策の確認

3.次週までの主な行動計画の確認 要点を先に言う

 

「質問」と言って話しはじめたにもかかわらず、質問が最後まで出てこない人や、賛成なのか反対なのかが最後まで、あるいは最後になってもわからない人がいる。このような人は、聞いている人の時間を奪っているだけでなく、結局自分の考えを伝えることができない。要するに何を述べたいのかを最初に述べることが重要だ。

 

結論を最初に書く:メールを書く場合には、件名でその内容がわかるようにする。内容が複数にわたる場合には、箇条書きにし、それぞれに項目名をつける。こうすることで、伝わりやすくなる。

 

KISSを心がける:Keep It Short and Simpleの頭文字を取ったもので、ビジネス文書においても、話にしても、短く、簡単にまとめることを心がけようという意味。長いと伝わらない。複雑でも伝わらない。