著者竹内謙礼 日本経済新聞出版社 1470円

日本経済新聞社が日経流通新聞という新聞を出しているのですが、そこに連載していたものが単行本になったものです。いくつか興味深いものを取り上げて紹介いたします。

Q.薬局をオープンしたのですが、立地が悪くお客さんが立ち寄ってくれません。何かよい集客方法はありますか?

A.幅広くお客さんを集めるのではなく、「メタボに強い」などターゲットを絞りこんだ方が集客力は高まる。

・販促チラシ:目立つ広告。いいたいことはひとつに絞ること

・コンセプト作り:店主のキャラクターを前面に出す。悩み解決型サービスが有効

・割引券、無料券配布:定期的に配る。財布に収まるサイズ

・ダイレクトメール:目標1000件以上

チラシなどを配布する場合は、パートやアルバイトにやらせるのではなく、社員や経営者が自ら頭を下げて配布した方が集客効果は高まる。

Q.マスコミに対して自社の新商品の情報を配信して、記事として取り上げてもらうプレスリリースを展開したい。具体的な手法を教えてください。

A.販促手法のひとつとして押さえておきたいノウハウです。

マスコミに取り上げられやすい情報は「季節性」「地域性」「社会性」のどれかに照準を絞ったものが多く、反対に、宣伝色、物欲があからさまに伝わると取材対象として敬遠される。ただし、配信された情報がニュースとして取り上げられる可能性は非常に低く、50社に配信して1社に取り上げてもらえればいいほうである。芸能人が会社訪問して雑誌に載せるというサービスを有料でやっている会社があるが、効果が疑問であることが多く要注意である。

Q.8月になると毎年売上が下がる。どうすればよいか?

A.観光施設、旅行関係など8月が稼ぎ時である事業を除けば8月は基本的によくない。

・できるだけ経費を抑えて販促する

・大胆な販売企画にチャレンジする

・9月の敬老の日の準備をする

・家の中で過ごす人が多いのでそれ向きの販促を考える

Q.毎年11月になるとこれといった大きなイベントや販促企画がなくて困っています。

A.自分たちで考案したオリジナルの販促イベントを実行しましょう。

・○○記念:開店記念、創業記念、何周年

・○○の会:主婦の会、酒を愛する会

・○○コンテスト:写真コンテスト、大食いコンテスト

ばかばかしいと思わないでいろいろ考えてやってみましょう。

Q.困った従業員に上手に辞めてもらう方法は?

A.辞めてもらう前に、その従業員を再生できるかどうか再検討しなければなりません。そのうえで

・これが最後の忠告というラストチャンスをなんどか設ける⇒再生のチャンスと辞めてもらう覚悟をしてもらう

・退職後に情報漏えいの危険もあるので、退職前に合意書をもらう

・退職金の水増しや有給休暇の消化などの好条件を会社側から先に提示する

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