佃 由美子著

子供のころから本を読みまくっていた著者も
自分が出版する側になるとはぜんぜん思っていなかったようだ。

目新しいことにはなんでも首をつっこんでしまうという性癖から
著者は自分の会社を出版社にしてしまう。

出版のことをぜんぜん知らないところがスタート地点だ。
そこから、トーハンなどの取次ぎと取引を始め、本を出してしまう。

一人だけの出版社だ。お金もあんまりないらしい。
だから、一人で何もかもやってしまう。
原稿を書く。DTPを使う。挿絵を描く。
表紙のデザインをする。驚きである。

思いつきではじめた著者は
今は出版を楽しんでいるようだ。

読者は、出版社の立ち上げというストーリーを通じて
出版業界のことを知ることができる。

出版業界入門書といってもいいかもしれない。
そして、本を読む側の人間も、本の企画ができるところから
流通・返品・断裁・火葬場までの本の一生を知ることで
本への愛着が増すだろう。

読書家、出版業界に進出しようという人
人生の楽しみ方を学びたい方にとって必読の書である。