(講談社学術文庫)
ユージン・スレッジ著

476ページにわたる本だが、一気に読んでしまった。
車に乗っても信号待ちが待ち遠しい。
いくら眠くても読んでしまいたい。そんな本だ。
戦記はたくさん読んだが、このような内容のものはなかったように思う。

本書は、
1.戦場のありさま、兵士の状況がよくわかるという点、
2.アメリカ軍から見た日本軍という点
3.アメリカ軍の上官と部下の関係という点
以上、三つの点で非常に優れている

戦場のありさまについては、
現地での詳細なメモを基にしたから書けたのだと思うが
その描かれている内容は、なんとも強烈だ。
巻頭の端書に次のようにあった
「時の癒しのおかげで、今では夜中に悪夢から目覚めて
冷や汗と動機に襲われることもなくなった。つらい営みであるが
ようやく私は自分の体験を書き上げることができるようになったのだ。」
読了して、この意味がよくわかった。

2と3については、日本の戦記をいくつか読んだことのある人には
驚きの連続だろうと思う。

戦記としてもお勧め、日米の社会の違いを知るためにもお勧めの本だ。

 

 

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