大久保一彦著 日本実業出版社 235頁

 

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この本は飲食店についての本ですけど、読んでみると商売の基本は同じだなあと感じます。たとえば、4番バッター、初回来店客の次回へのつなげ方などです。

 

★4番バッター

 

4番バッターとは、その店を代表するメニュー、その店にしかない特色を持っているメニューだ。お客様はこれを食べにくる。

 

これをぜひとも探し出す、作り出す。

 

そして、お客様に知らせる。

 

フランスの「ミシュラン」という小冊子に載っている高級レストランは、みんな「スペシャリティ」という名目で「名物料理」を載せている。ここに4番バッター誘導の仕組みがあります

 
★誘導の方法

 

 あるラーメン店、メニューには、
 「らーめん」、「熟成らーめん」、「肥後豚トロらーめん」、「肥後味玉らーめん」があった。
 試食した結果、「肥後豚トロらーめん」に4番バッターの可能性があり、若干改良した。
 「らーめん」と「熟成ラーメン」は、毎日食べるには飽きのこない味でよかったが、これらは売ってはいけない商品と判断。

 

 初回来店の人がこれらの商品を選んだ場合、また来たいという動機付けにはならない。
 普通においしいだけなのだから。
そこで、4番バッターの「肥後豚トロらーめん」がよく売れ、「らーめん」「熟成ラーメン」があまり売れないように券売機の配置を換えた。

 
ゴールデンゾーン(上から二段目)を意識した券売機

 

 肥後=肥後らーめん、肥後豚とろ=肥後豚トロらーめん
 肥後 肥後 肥後 肥後
 肥後豚トロ 肥後豚トロ 肥後豚トロ 肥後豚トロ
 肥後味玉 肥後味玉 肥後味玉 肥後味玉
 餃子 餃子 熟成 熟成
 生ビール 生ビール らーめん らーめん

 
★売れる言葉と売れないことば

 

 お客様に見せることばには売れることば=エモーショナル・ワードと、売れないことば=マイナス・ワードがある。

 

 ・売れることば=エモーショナル・ワード
 :限定、生、熟成、たっぷり、ぷりぷり、サクサク、ふるふる、やわらか、とろ、炭火
 ・売れない言葉=マイナス・ワード
:辛口、ヘルシー、小さめ、並、硬い

 
★初回来店客こそが最大のチャンス

 

来店回数が増えるにつれ、リピート率は高まる。
つまり、初回のお客様が再度来店される割合は、二回目のお客様が三回目に来られる割合よりずっと低いのだ。だからこそ、初回の来店客に感動してもらうのが大切なのだ。

 

でも、どうやって初回客だとわかるようにするのか。

 

あるとんかつ店では、従業員が「お客様、ゴマの使い方ご存知ですか?」と聞く。

 

お客様が知らないと答えたら、それは初回客だ。

 

 店長が出て行って、「本日はご来店ありがとうございます。初めてご来店のお客様を担当させていただく○○です(ここで名刺)。何かございましたら私、ホールにおりますのでお呼びください」と挨拶するのだ。

 
★サンキューレターはその日のうちに

 

 お礼状はその日のうちにかく。
これには割引券などはつけない。
お礼状がチラシになってしまうからだ。

 
★USPをつくれ
 USPとは、そのお店の「お客様に伝えるべき明確な違い」を簡単に表現したものだ。
たとえば、「さめてもおいしいトンカツ」「作るより安い惣菜」などだ。

 

ぜったい作ってほしい。