『【儲け】のアイデア発想術』

岩波貴士著 ぱる出版 1,400円+税 190頁

著者は、経営コンサルタントで、2005年1月よりメールマガジン『儲けの裏知恵365』を配信し好評を博しています。本書では売上を増やし、利益を上げるためのさまざまなアイデアが紹介されています。また、40冊以上の本が推薦されています。それらの本の中から興味を引くものを選んで読んでみるのも良いかもしれません。さらに、本書の末尾に「チェックリスト発想法」というものが紹介されていて、発想したいときに使えそうです。

では、本書に記載されているアイデアのうちいくつかをご紹介します。

・安く仕入れて高く売る

「タダ同然のもの」や「廃棄されているもの」「使い道が発見されていないもの」に対し、加工法や用途を発見しビジネスにできないかと考える。にがり、葉っぱなど。

・オリジナル商品をもつ

小さな会社でも簡単にできる。製造代行業者を探し作ってもらう。探すのは、ネットで検索すればいい。作りたいオリジナル商品、たとえば「健康補助食品」と製造代行を意味する「OEM」とをキーワードにする。製造代行してくれる企業を多数発見できる。

・ばら売り

「キロ」や「トン」単位で法人相手に販売している商品を「グラム」単位で一般消費者に売る。

・購入者と利用者を分けて考える

プレゼント用として販売する。「プレゼント用にも喜ばれています」という1行を加えるだけで、売上を伸ばせることもある。また、会社員が経費で落とせる商品にできないかも考える。

・無人経営戦略を考える

人件費ほど大きなウエートを占める経費はない。代行業者に委託できないかを検討する。

・欠点をセールスポイントに変える

もし仕事の中で、欠点だと感じられるようなものがある場合「それを逆手にとれないか?」と考える。時代遅れのサイズの大きな在庫のラジオを「大きくて高齢者にも使いやすい」とアピール。あえて多少の難点をアピールし「訳あり商品」と銘打って売り出してみる。

・洋風、科学的なイメージにする

日本マクドナルド創業者藤田田氏は「洋風であれ」と言っている。醤油メーカーの最大手キッコーマンは、洋間が多くなった今日の食卓の雰囲気にマッチした「白い卓上容器」の醤油をラインナップに加え、売上を伸ばしている。メイクやエステ業界においては、「リハビリメイク」「免疫エステ」といった「医療」、科学の雰囲気を醸し出すネーミングで成功している。

・リピート性のある商品を売る

健康補助食品、ボディーケア商品。

・自動引き落とし

リピート性のある商品を販売する場合、毎月決まった金額をいただく場合などは「自動引き落とし」によって徴収する仕組みを導入する。自動引き落としを実際にするには、「収納代行」「集金代行」などのキーワードで検索して業者を探す。

・分割払い

分割払いにすると、債務者の関心は、「自分は毎月いくら払えばいいのか」の1点に集中し、トータルでいくら払うことになるかについては極めて関心が薄くなる。分割払いにするについては、クレジットカードを使えるようにすることが重要。「郵便振替用紙を利用した入金方法」の利用も検討する。

いかがでしょうか。何か使えそうなものがあったでしょうか?書店で手に取って見ていただきたいと思います。

 

フランダース

北海道中標津町にフランダースという洋菓子屋さんがあります。中標津町というとご存じない方が大半だと思いますが、釧路から北東に90キロ、網走から南東に100キロ離れた人口2万4千人の町です。昭和55年には、高倉健さん、倍賞千恵子さん、渥美清さん主演「遙かなる山の呼び声」のロケ地になったところです。つまり大変な田舎です。

ここに、フランダースというケーキ屋さんがあります。従業員17人の会社で地場乳製品を使った洋菓子を作っています。

このお店が5月18日の日本経済新聞の第1面に記事として掲載されていました。国際的に評価の高いデザイン事務所nendo(ネンド、東京・港区)と提携してもう一段の成長を目指しているという内容です。

ネンドは、インターネット販売や海外展開の方法を提案、必要な資金もネットを介して募っています。

地域応援ファンド

フランダースがなぜネンドと提携するようになったのか。それは、地域応援ファンドを通じてだそうです。どのような地域応援ファンドなのか、その内容については、残念ながら記事には書かれていませんが、おそらく中小企業基盤整備機構(中小機構)の主催するものでしょう。

北海道では、北海道中小企業総合支援センターの運営する北海道中小企業応援ファンド、岡山では、 岡山県産業振興財団が管理するきらめき岡山創成ファンドがそれに該当し、全国各地にあります。またよろず支援拠点というものもあります。何かを始めるときこういったものの助けを借りることができます。ご検討ください。

 

潰れそうで潰れない店

「潰れそうなあの店が潰れない秘密」、日経ビジネス5月2日号の記事の題名です。思わずひかれるものがありますので、中身を要約してお伝えします。

潰れそうで潰れない秘密のひとつは、極めて限られた顧客に、高利益率の商品・サービスを提供していることだ。高利益率は、競合相手が極端に少ないことと低原価によって生まれる。

辻野帽子

たとえば、川崎駅前にある辻野帽子。平均客単価3万円、年間来客数のべ1,000人。この店と同レベルのサービス、品ぞろえを提供できる店は、関東で3店しかない。また、ここでしか受けられないサービスがある。帽子のサイズ調整、かぶり方指導だ。本気でフィッティングサービスを提供するには、見立てる技術に加え、大量の在庫が必要になる。倉庫には膨大な在庫がある。

馬場寝具店

さいたま市にある馬場寝具店も潰れそうで潰れない。年商2千万円、収入の柱は布団の「打ち直し」と「洗い」。コストは洗剤代とクエン酸代、水代、綿代程度。つまり低コストだ。500人の固定客は10~15年に1度という低頻度ながら、布団を確実に買い替える。いずれも平均単価20~40万円の高級布団のため、こちらの利益も大きい。馬場寝具店では、「家族構成はもちろん、一人ひとりが好む枕の硬さや高さ、素材まで把握している」

「ぼたんや」洋裁店

福岡県久留米市、シャッターを下ろす店が目立つベルモール商店街に「ぼたんや」という洋裁店がある。専業でやっているのは久留米でここだけという希少性がある。主要顧客のひとつが洋裁教室の生徒たちだ。82歳の加藤幸恵社長は、地域の洋裁教室を回り、穴かがりなどの作業を請け負う。