会場は、オーチャードパレイドホテル。
4つ星のホテルで、地下鉄(MRT)オーチャード駅から
10分くらいのところにある。

宿泊していたゴールデン・ランドマーク・ホテルから
地下鉄で一回乗り換えていく。

着いたのが8時を少しすぎたころだったろう。
もうあちこちのソファーでは受験生たちが
参考書を広げて勉強している。

受付には列がぜんぜんない。
去年の東京とは違う。受ける人数が少ないのだ。

サインをしていると、受付のおじさんが
8時半までにここにいるようにと言った。

試験室にはまだ入れない。
今年は、仲間がいた。
四谷簿記会計学院というところで
シンガポールEA受験ツアーをすることを
インターネットで知り、参加したのだ。
外国はどこでもなんとかする自信はあるが
試験の間の食事とか、試験会場に行く方法のことなどで
試験の直前に頭を悩ませるのがいやだった。
それで、朝食、昼食つき、試験会場への送迎ありの
ツアーに参加させてもらったのだ。

実際試験初日の朝も、四谷簿記会計学院の方々が
早起きして、下見をしててくれたおかげで
地下鉄の乗り継ぎもしっかりできた。
朝食についても、昼食についても
結局問題なくとれる場所だったのだけど
思いのほか効果があったのが
仲間がいるというそのことだった。

試験のあいま、行く途中など
仲間がいなかったら気分がめいりそうなときでも
明るくしていられたのだ。

まったく感謝のツアーだった。
試験会場の部屋は二人がけの机が用意してあり
白いクロスがかけられていた。

鉛筆が何本か置いてあった。
いすにも同じく白いクロスだった。

真中の列の一番後ろに席を取った。
そう、東京と同じで、自由席なのだ。
試験官が前に来て話し始める。
試験の注意事項をしゃべっているのだが
よくわからない。

どうも、一般的な注意のほかに
「シンガポールでは、ごみをすてちゃいけない。
ガムをかんではいけない。」と
冗談を言ってるようだった。

なんちゅうやつだ。
まあ、注意事項はよくわからなかったけど
気にしないことにした。

消しゴムがほしい人とかも聞いてたようだ。
筆記用具を持って来なくてもよいのだ。
とらわれてはいけない。

問題用紙が欲しい人は、どうのこうの、わからない。
でも、こだわってはいけない。
英語が聞き取れないことにこだわってはいけない。
ぼくは英語が得意だが、いまちょっと
わからないだけなんだ。うん!

でも、四谷の先生に教えてもらってた通りに
問題用紙に受験番号と名前は書いておこう。

しかし、なんと、問題訂正がはじまった。
しかも、それが何問もあり、えんえんと訂正が続く。
長い文章も、試験管が読み上げるだけだ。
何度言っても、受験生がわからない
ということがわかって、受験生のほとんどは
日本人で、英語が聞き取れないことがわかって
やっとホワイトボードに書き始めた。

めがね持って来ててよかった。
そして、まだまだ、訂正は続いた。

もちろん、何を言ってるのかわからないのが
たくさんあった。

とらわれてはいけないなんて言ってられない。
手をあげて、試験官の一人に来て教えてもらう。

なんと、となりに座ってた人が、それをのぞきこむ。
おい、わかんないんなら、自分で聞けよな。
ぼくが、のぞかせてもらうから、そう言いたい。

結局、試験開始は少し遅れた。当然だ!

 

パート2、試験官は、「今回は訂正はひとつだ」
と胸を張って言った
翌日パート3、たくさんたくさん訂正があった。
ひどいのは4択問題の、4つの選択肢を
全部訂正というのもあった。信じられない。

いや、目の前で起こったことは信じなければならない。
しかも、試験が始まってしばらくしてから
訂正個所を書いた紙を配られた。
パート3が終わってから、気分が高揚してきたのを感じた。
試験官と一緒に写真を撮らせてもらう。
ついでに、試験会場の写真も撮る。

パート4。試験官はおもいっきり胸を張って言った。

「訂正個所はない」
それから、ぼくは聞き取れなかったけど
こう言ったらしい「5分プレゼントしよう」
5分早く始めて、定刻に終わったのだ。

この試験は最後までいた。
早く出てもすることがない。